【開催レポート】歯科医師レギュラーコース◇Day1
歯科医療の未来を考える一日。スタディグループ「infinity」前回開催レポート
2026年4月26日、東京駅すぐのTKP東京駅カンファレンスセンターにて、歯科スタディグループ「infinity」の大会が開催されました。鹿児島から北海道まで全国から歯科医や、勤務医、の先生が多くの集まり、会場は朝から非常に熱気に包まれていました。
ご参加頂きました皆様、誠にありがとうございました。
経営戦略のリアルが見れる場所
今回のセミナーでは、単なる「歯科技術セミナー」では終わらない内容の深さです。
もちろん、世界基準のインプラント症例や自費診療のコンサルテーションなど、臨床面での学びも非常に充実していました。
しかし、それ以上に参加の先生の関心を集めていたのが、歯科医院経営や組織づくり、採用、人材育成、さらには資産形成や事業承継といった「医院を未来へ残していくための経営論」でした。
実際に会場には、これから開業を目指す先生だけでなく、親世代から医院を引き継ぐ二代目・三代目の先生方の姿も多く見られました。時代の変化とともに、歯科医院に求められるものが大きく変わっている今、「良い治療をする」だけでは医院経営が成り立たなくなってきている現実を、多くの参加者が感じていたように思います。
医療法人博愛会 理事長・細谷梓先生の講演

医療法人博愛会 理事長・細谷梓先生の講演では、ご自身の医院で運用されている実際の求人施策やSNS運用によって医院の雰囲気や採用状況がどのように変化したのか、非常にリアルな事例が共有されました。
特に印象的だったのは、求人強化を目的に始めたSNS発信が、結果として「働く人に優しい医院づくり」につながっていったというお話です。
単なる集客ではなく、スタッフとの関係性や院内文化そのものが変化していく様子は、多くの先生方にとって大きな学びになったのではないでしょうか。
また、世界基準のインプラント症例や術者としての考え方についても共有され、臨床と経営の両方を高いレベルで追求されている姿勢が印象的でした。
医療法人エスティーアドバンス 理事長・土屋新太郎先生の講演

続いて、医療法人エスティーアドバンス 理事長・土屋新太郎先生からは、事業承継や新院展開、人材不足時代における歯科医院経営について、かなり踏み込んだ内容が語られました。
現在の歯科業界では、人が集まる医院と集まらない医院の「二極化」が急速に進んでいると言われています。
人手不足倒産という言葉も現実味を帯びる中で、これからの歯科医院経営には、技術だけでなく「組織をつくる力」が必要不可欠であることを改めて感じさせられる内容でした。
また、歯科医師として「四方良し」を実現するための考え方についても語られ、患者さん、スタッフ、医院、地域社会のすべてに価値を届けることの重要性を強く感じました。
医療法人健誠会 常任理事・マルオ歯科グループ統括院長の丸尾勝一郎先生の講演

さらに、医療法人健誠会 常任理事・マルオ歯科グループ統括院長の丸尾勝一郎先生からは、歯科医院経営におけるマーケティングの必要性について詳しく共有されました。
近年は建築費や資材価格の高騰が続く一方で、保険点数は物価変動に比例して上がるわけではありません。
高齢化社会の進行も含め、歯科医院を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。そうした中で、「良い医療を届けるためには経営が必要であり、そのためにはマーケティングが不可欠である」という考え方は、多くの先生方の共感を集めていました。
特に印象的だったのは、「良い治療をしているだけでは患者さんに届かない時代」という言葉です。現在はホームページ、SNS、Google検索、口コミなど、患者さんが医院を知る接点が大きく変化しています。だからこそ、医療とマーケティングを切り離して考えることはできず、「選ばれる医院」になるための努力が必要であることを改めて実感する内容でした。
次回day2は6月に開催されます
今回の講演内容を聞く中で、多くの参加者が感じていたのは、「歯科医院経営は、さらに次のステージへ進んでいる」という空気感でした。
採用難、人材不足、物価高騰、医院の二極化。こうした課題が現実となる中で、これからの歯科医院には「選ばれる理由」を明確に作る力が求められています。
単に治療技術が高いだけではなく、「どのように医院の価値を伝えるか」「どうブランディングするか」「どう自費率を高めるか」という「経営とマーケティング」の視点が、今後さらに重要になっていくことを感じさせる内容でした。
そして、その流れを受ける形で、次回開催されるDay2では、さらに実践的なテーマが用意されています。
2026年6月21日(日)に開催されるDay2では、「デジタルを活用したマーケティング」「ブランディング」「自費率向上」「労務・外注活用」といった、まさに現在の歯科医院経営に直結する内容が予定されています。また、臨床面ではインプラント領域についても深く共有される予定となっており、経営と臨床を両軸で学べる一日になりそうです。
今回のDay1では、「これからの歯科医院経営に必要な考え方」が語られました。そして次回のDay2では、その考え方を「どう実践に落とし込むか」が大きなテーマになります。
技術だけでも、経営だけでもない。
これからの時代に必要なのは、患者さんに選ばれ続ける医院づくりを総合的に考える力なのかもしれません。
次回のinfinityでも、歯科業界の未来を見据えたリアルな学びが共有されることを期待したいと思います。